Meg心理系大学院受験体験記〜【第三回】心理系大学院の面接で実際に聞かれたこと

この連載では、Meg心理師国試予備校のK講師が、ご自身の心理系大学院受験を振り返り、当時のリアルな体験を語ります。
完成された合格体験記ではありません。迷い、苦戦し、失敗しながらも立て直していった過程を、ありのままにお伝えします。「自分だけじゃないんだ」——そう思ってもらえたら、この連載の目的は果たされたと考えています。
これから心理系大学院を目指す方にとって、参考に、あるいは反面教師になれば幸いです。
心理系大学院の面接で実際に聞かれたこと
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受験体験記第三回では、実際にどんなことを面接で聞かれたのか、そしてどのような発言を意識したのかについてお話しできたらと思います。
知識の「余白」をどう埋める?
研究計画書の提出から面接本番までの数ヶ月、私は筆記の勉強と、中心的な先行研究の熟読に没頭しました。提出時に抱えていた知識の「余白」を埋めるため、
現時点での自分の研究意義は何か、臨床的な発展のために何が言えるかを考え抜きました。
そして迎えた本番。筆記試験を終えて一息つく暇もなく口述試験に挑みました。自分の番号が呼ばれるまで、何度も資料を読み込んでいたことを覚えています。そして私の番になり、心臓の音が聞こえるほどの緊張の中、面接室のドアを開けました。
面接官が面接官が掛けてきた言葉に、私は飾ることなく「はい、とても緊張しています」と答えました。その一言を口にできたことで、不思議と肩の力が抜け、対話の準備が整ったのを覚えています。
実際の質問内容とどう答えたか
① 志望理由:なぜこの大学院なのか
「公認心理師の受験資格が得られるから」という表面的な理由に留まらず、自分のこれまでのエピソードを踏まえ、なぜ私は対人援助の道に進みたいのかを簡潔に、しかし熱意を持って伝えました。
その上で、その大学院の研究室の特色や指導教官の専門領域が、自分の関心とどう合致しているかを具体的にひも付けました。
② 卒論と研究計画書の質疑
ここで試されたのは、自分の研究を客観視できているかです。
卒論の内容の良し悪しではなく、どのような考えのもと、どう実施し、どのような結果が出たか。そこからどう考えられるかを述べました。
提出時に甘さがあった「調査対象の選定理由」や「統計手法」についても、直前まで詰め直した知識をもとに
現時点での最善案を回答。不足を認めつつも、今持てる全力で食らいつく姿勢を見せました。
③ 心理師としての素質(長所)
実務経験がない分、私はサークル活動で培った多面的に物事を考え、見ることができる力を強調しました。
一つの事象に対して異なる立場からアプローチした経験を語り、それが対人援助の文脈において、クライエントを多層的に理解する力としてどう流用できるかを説明しました。
④ 将来のビジョン
実はこの時点で、明確な領域までは絞り込めていませんでした。私はそのことを正直に伝えた上で、
臨床家として動けるならどんな領域にも関心がある。まずは目の前の支援に全力で取り組める心理職になりたい
と話しました。
同時に、10年後、20年後の長期的な視点として地域のメンタルヘルスの基盤を支える存在になりたい
という大きな志を添えることで、目先の資格取得だけが目的ではないことを示しました。
面接で忘れないでほしいこと
面接を終えて痛感したのは、面接官は敵ではないということです。
筆記試験が「現時点の知識量」を測る場であるのに対し、面接は試験官を論破する場ではなく、
一緒に研究ができるかを確認するマッチングの場であるという感覚が非常に強かったです。
不器用でも、自分の言葉で伝えようとする姿勢が何より重要です。
もし質問の意図が分からなかったり、答えに詰まったりした時は、もう一度質問を尋ねたり、少し考える時間をいただいたりしながら、自分の意見を伝えられるようにしました。
それでも答えられない場合は、現時点では明確な回答を持ち合わせていない旨を伝えた上で、現時点での考えと、入学までに確認する旨を正直に伝えたりしました。
志望校によっては、他にも多岐にわたる内容を問われることがあるでしょう。まずはオープンキャンパスなどを活用し、在校生から実際にどんな質問があったかを直接聞き出すことも、大きな助けになるはずです……!
ここまで三回にわたり、私自身の受験体験記を綴ってきましたが、これはあくまで一例にすぎません。これから心理系大学院を目指すすべての方にとって、この記録が少しでも一助となれば幸いです。
そして、いつか素晴らしい臨床家・研究者として羽ばたかれる皆様の未来を心より応援し、この体験記の締めくくりとさせていただきます。
