公認心理師試験の直前期にやったこと【最終回】|合格者の受験体験記

公認心理師国家試験 受験体験記③

公認心理師試験の直前期に私がやったこと
臨床・実習・仕事に追われながら、合格に向けて整えた勉強法

公認心理師国家試験の直前期は、勉強だけに集中できる人ばかりではありません。大学院の実習、ケースの終結や引き継ぎ、アルバイト、生活の維持、そして「もし落ちたらどうしよう」という不安。この記事では、合格者が直前期に実際に行った勉強法と、本番で力を出し切るための準備を体験談として紹介します。

直前期の勉強法
過去問の解き直し
時間配分対策
本番前のメンタル調整

この記事でわかること

  • 公認心理師試験の直前期に起こりやすい現実的な忙しさ
  • 試験直前に新しい教材へ手を出さない方がよい理由
  • 過去問・模試の解き直しで確認すべきポイント
  • 本番と同じ時間配分で練習する意味
  • 最終チェックノートの作り方と使い方
  • 昼休み90分をどう使うかという本番対策

この記事は、Meg心理師国試予備校の公認心理師国家試験受験体験記シリーズ第3回です。
第1回・第2回では、受験までの背景や苦戦した分野を扱いました。第3回では、試験直前期に「何をやり、何をやらなかったのか」に焦点を当てます。

直前期のリアル:国試勉強だけに集中させてくれない現実

試験直前期の2月。理想を言えば、公認心理師国家試験の勉強だけに専念したかったのですが、現実はそううまくいきませんでした。

大学院の修了が近づく時期は、臨床業務もピークを迎えます。担当していたケースの終結、引き継ぎ、クライエントへの影響についてのSV(スーパーヴィジョン)での確認、卒業に必要な実習時間の確認など、心理職として神経を研ぎ澄ませるべき作業が続きました。

私たちがどれだけ忙しくても、悩みを抱えた方は年中いらっしゃいます。私自身も、国試の翌日に心理検査のオーダーが入り、その検査の予習や練習、有資格者との打ち合わせに追われていました。

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直前期のつらさは、勉強量だけの問題ではありません。
実習、臨床、仕事、生活、不安が同時に押し寄せる中で、限られた時間をどう使うかが問われます。

さらに2月は大学入試シーズンでもあります。大学入試期間と重なった時期には、慣れ親しんだ大学院が閉鎖され、自習室に置いていた資料や参考書を使えなくなりました。直前期に勉強環境を失うのは、想像以上に大きなダメージでした。

そして、生活のためには働かなくてはなりません。幸い、勤務先の店長の理解があり、シフトはかなり減らしてもらっていました。それでも、どうしても人手が必要な日は出勤しました。試験の1週間前でした。

当時の状況を振り返ると、「やることが多く、時間が足りない」という物理的な制約に加え、「もし落ちたら、これまで積み上げたキャリアはどうなるのか」というネガティブな思考にも支配されていました。

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私がやったこと:リソースを絞り込む

焦燥感が強くなると、「まだ知らないことがあるのではないか」「新しい教材を買った方がいいのではないか」と考えてしまいます。しかし、直前期に私が決めたのは、新しい教材に手を出さないことでした。

その代わり、以下の3点にだけリソースを集中させました。

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1

過去問と模試の解き直し

間違えた問題だけでなく、正解したけれど理由が曖昧な問題まで確認しました。

2

本番と同じ時間配分

午前・午後の試験時間を想定し、集中力の波や解答ペースを体に覚えさせました。

3

最終チェックノート

試験開始10分前まで見直す内容を1冊にまとめ、安心材料にしました。

直前期に大切なのは、知識を増やすことだけではありません。むしろ、今ある知識を本番で使える状態に整えることが重要です。

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過去問と模試の徹底的な「解き直し」

直前期の中心に置いたのは、過去問と模試の解き直しです。

ただし、単に「間違えた問題をもう一度解く」だけではありません。私が特に意識したのは、次の2つです。

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  • 正解したけれど、理由が曖昧な問題を潰す
  • 不正解の選択肢についても、なぜ違うのか説明できるようにする

公認心理師試験では、知識をそのまま問う問題だけでなく、事例を読んで判断する問題も出題されます。そのため、「正解番号を覚えている」だけでは不十分です。

たまたま正解した問題、消去法で何となく選べた問題、他の選択肢を説明できない問題は、本番で形を変えて出題されたときに崩れやすいと感じました。

そこで私は、正解だけでなく、選択肢一つひとつについて「なぜこれは適切ではないのか」を説明できるところまで戻りました。これにより、知識が点ではなく線としてつながっていきました。

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本番を想定した「時間感覚」のインストール

直前期には、本番と同じ時間配分で過去問演習を行いました。

これは、単に解答スピードを確認するためだけではありません。私にとっては、「自分の集中力がどの時間帯で落ちるのか」「事例問題にどれくらい時間をかけられるのか」を知るための練習でした。

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時間配分の練習は、パニックを予防するための準備です。
本番で焦らないためには、「このペースなら最後まで解ける」という感覚を直前期に作っておく必要があります。

特に公認心理師試験では、事例問題を読んで考える時間が必要です。知識問題に時間を使いすぎると、後半の事例問題で焦ってしまいます。

そこで、過去問演習では、本番と同じ時間を測りながら、どこで集中力が切れるのか、どの問題に時間をかけすぎるのかを確認しました。

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自分専用「最終チェックノート」の作成

直前期には、これまで作成してきた間違い直しノートを集約し、試験開始10分前まで見直すべきポイントを1冊にまとめました。

最終チェックノートに入れたのは、次のような内容です。

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項目 ノートに入れた内容 目的
何度も間違えた知識 心理検査、制度、法律、薬理など 直前に再確認する
曖昧な選択肢 なぜ誤りなのか説明できなかった選択肢 知識を使える形にする
事例問題の判断基準 優先順位、倫理、連携、本人理解の観点 本番で迷ったときの軸にする
自分へのメッセージ これだけやった、いつも通り解く、など 自己効力感を保つ

このノートは、知識の整理だけでなく、「これだけやったんだ」と思えるお守りでもありました。

直前期は、不安を完全になくすことはできません。しかし、不安に飲み込まれないための準備はできます。私にとって最終チェックノートは、そのための道具でした。

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実力を「出し切る」ための準備として

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「いつもの自分」を試験会場に連れて行く

本番で120%の力を出そうとしないでください。緊張は避けられません。だからこそ、直前期に大切なのは「特別なことをする」ことではなく、「いつもの自分で解く」練習を重ねることです。

同じ時間に過去問を解く、同じ順番で見直す、同じように昼休みを過ごす。こうしたルーティーンを作ることで、過度な覚醒水準を少しずつコントロールできるようになります。

「会場までの物理的コスト」を最小化する

地方から遠征する方は、交通手段とホテルの手配を必ず確認してください。試験当日の不安は、勉強以外のところからも生まれます。

会場までの移動時間、ホテルから試験会場までの道順、朝食をどこで取るか、昼食を持参するか。こうした細かいことを事前に決めておくだけで、当日の認知的負荷はかなり減ります。

試験に関係ない「移動の不安」は、事前にできるだけ取り除いておきましょう。
不安なら、同期と同じ宿にするのも一つの方法です。

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昼休みをどう使うか:午後の試験に向けた90分の過ごし方

午前試験が終わってから午後試験が始まるまで、まとまった昼休みがあります。この時間をどう使うかも、直前期に一度は練習しておくとよいと思います。

昼食を食べてすぐ勉強するのか、少し外の空気を吸いに歩くのか、仮眠をとるのか、スマホを見るのか。何が正解かは人によって異なります。

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昼食

眠くなりすぎない量にする。食べ慣れたものを選ぶ。

見直し

最終チェックノートだけを見る。新しい知識を増やしすぎない。

休憩

軽く歩く、目を閉じる、深呼吸するなど、午後に集中できる状態を作る。

私は、昼休みの使い方も含めて過去問演習をしておくとよいと感じました。本番の午前・午後は、知識だけでなく体力と集中力も使います。

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直前1週間のチェックリスト

チェック項目 確認すること 目的
受験票 ダウンロード・印刷・持参物を確認 当日のトラブル防止
試験会場 交通手段・所要時間・宿泊先を確認 移動不安を減らす
過去問・模試 間違えた問題と曖昧な問題だけ確認 知識の穴を塞ぐ
最終チェックノート 試験前に見る内容を1冊にまとめる 不安を整理する
昼休み 昼食・休憩・見直しの流れを決める 午後の集中力を保つ

最新の試験情報は公式サイトで確認してください

公認心理師国家試験は、年度によって受験申込期間、受験票交付、試験地、手続きの方法が変わる場合があります。直前期には、必ず一般財団法人 公認心理師試験研修センターの公式情報を確認してください。

公認心理師試験研修センターの試験情報を見る

Meg心理師国試予備校の個別指導

直前期に一人で抱え込まないために

公認心理師国家試験の直前期は、「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」も重要です。Meg心理師国試予備校では、公認心理師国家試験に向けて、過去問演習、苦手分野の整理、事例問題対策、直前期の学習計画まで、完全マンツーマンでサポートします。

  • 過去問・模試の解き直し方を個別に確認
  • 心理検査、関係行政論、薬理学などの苦手分野を整理
  • 事例問題で迷いやすい判断基準を確認
  • 直前期の学習計画と優先順位を一緒に設計
  • 大学院生・修了生・既卒生・社会人受験生に対応

よくある質問

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公認心理師試験の直前期に新しい教材を始めてもよいですか?

直前期は、新しい教材を増やすよりも、これまで解いた過去問や模試、間違い直しノートを見直す方が効果的です。新しい教材に手を出すと、不安が増えたり、復習の優先順位が崩れたりすることがあります。

直前期の過去問演習では何を意識すべきですか?

間違えた問題だけでなく、正解したけれど理由が曖昧な問題を確認しましょう。また、正解ではない選択肢についても、なぜ不適切なのか説明できるようにしておくことが大切です。

公認心理師試験の昼休みはどう過ごすのがよいですか?

昼食、休憩、最終確認のバランスを事前に決めておくと安心です。食べ慣れたものを選び、見直しは最終チェックノートに限定するなど、午後の集中力を保つことを優先しましょう。

試験直前に不安が強くなった場合はどうすればよいですか?

不安を完全になくそうとするよりも、やることを絞り込むことが大切です。過去問の解き直し、時間配分、最終チェックノートなど、確認する範囲を限定すると、直前期の混乱を減らせます。

仕事や実習で忙しくても公認心理師試験対策はできますか?

できます。ただし、時間が限られている場合は、教材を増やすよりも、優先順位を明確にすることが重要です。苦手分野、過去問の曖昧な問題、事例問題の判断基準に絞って学習すると効率的です。

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著者紹介

岩崎 陽一

株式会社アクト代表。PMD医学部専門予備校、CES医師国試予備校、CES歯科医師国試予備校、CES薬剤師国試予備校、Meg看護師国試予備校、Meg心理師国試予備校、Meg獣医師国試予備校を運営。医療系・心理系の国家試験対策、大学院入試対策、進級・卒試対策において、マンツーマン指導と学習管理を重視した教育事業を展開している。