公認心理師のブループリントとは?出題基準の読み方と学習への使い方

Meg心理師国試予備校|最終更新日:2026年10月20日

この記事の結論

公認心理師試験の出題基準は、試験の範囲とレベルを項目で整理した資料で、ブループリントは24の大項目ごとの出題割合を示した設計表です。第10回試験には「令和9年版」が対応します。公式資料で全体を把握し、出題割合と自分の理解度の両方から学習の優先順位を決めましょう。

ブループリントは、学習する範囲と比重を確認するための資料です。自分の演習結果と組み合わせ、どの課題を優先するかを考える材料にしましょう。

出題基準とブループリントは役割が異なる

公認心理師試験研修センターによると、出題基準は試験の範囲とレベルを項目によって整理したもので、試験委員が出題の際に準拠する基準です。内容は大項目・中項目・小項目の構造で示されています。一方、ブループリント(公認心理師試験設計表)は、出題基準の各大項目の出題割合を示したものです。

小項目は概念や用語の「例」であり、出題は出題基準に記載された事項に限定されません。法律・政省令に規定される事項や厚生労働白書などの公刊物からも出題されるとされています。教科書をどの順に読むかを指定した資料ではなく、試験に向けて範囲と比重を見渡すために使うと整理しやすくなります。

公式資料は、公認心理師試験研修センターの「出題基準(ブループリント)、合格基準」のページから確認できます。版の名前と対象回を照合してください。2026年10月20日の確認時点では、第10回公認心理師試験(2027年3月7日実施)に対応する「令和9年版」が掲載されています(第10回の日程)。

公認心理師試験研修センター・出題基準とブループリントを確認する

令和9年版の24の大項目と出題割合

令和9年版のブループリントでは、24の大項目それぞれに出題割合の目安が示されています。比重の大きい項目から並べると次のとおりです。

出典:公認心理師試験研修センター「令和9年版 公認心理師試験出題基準・ブループリント」より作成(並べ替えは当校)。中項目以下の出題割合は示されていません。
大項目(番号は公式の番号) 出題割合(目安)
①公認心理師としての職責の自覚/②問題解決能力と生涯学習/③多職種連携・地域連携 約6%(3項目合計)
⑭心理状態の観察及び結果の分析 約8%
⑮心理に関する支援(相談、助言、指導その他の援助) 約9%
⑯健康・医療に関する心理学 約9%
⑰福祉に関する心理学 約9%
⑱教育に関する心理学 約9%
㉓公認心理師に関係する制度 約6%
⑫発達/⑲司法・犯罪/⑳産業・組織/㉒精神疾患とその治療 各約5%
㉑人体の構造と機能及び疾病 約4%
④心理学・臨床心理学の全体像/⑬障害者(児)の心理学 各約3%
⑤研究/⑥実験/⑦知覚及び認知/⑧学習及び言語/⑨感情及び人格/⑩脳・神経の働き/⑪社会及び集団/㉔その他(心の健康教育等) 各約2%

支援・保健医療・福祉・教育の各分野と、心理状態の観察(アセスメント)の比重が比較的大きい一方、基礎心理学の各項目は約2%ずつに分かれています。ただし、基礎の理解は事例問題の判断にも関わるため、割合が小さいことは学習を省く理由になりません。

独自の科目分けと公式の大項目を混同しない

学習用に「基礎」「臨床」「制度」などとまとめること自体は便利です。ただし、その分類が公式の大項目と一致するとは限りません。

独自の六分類などを公式の出題区分として扱ったり、各領域が均等に出題されると考えたりしないようにしましょう。上の表のとおり、公式の出題割合は大項目によって約2%から約9%まで差があります。

教材の章と公式項目を対応づける一覧を作ると、読んでいない範囲や重複して学んでいる内容が見つかります。出題基準自体も、項目は学問的な分類体系と必ずしも一致せず、内容が重複することがあると説明しています。分類に迷う場合は無理に一つへ限定せず、中心となる論点と関連項目を分けて記録します。

出題割合だけで学習時間を決めない

出題割合が大きい領域でも、自分が十分に理解していれば復習中心でよい場合があります。一方で、比重が比較的小さい領域に未学習の基礎が残っているなら、短時間の補強が他分野の理解にもつながるかもしれません。

比重、現在の理解度、改善に必要な時間を一緒に考えましょう。

例えば、正答率は高くても選択肢の根拠が曖昧な領域は「完成」にはしません。また、少数の過去問だけで苦手と断定すると、たまたま難しい問題の影響を受けます。問題数、初見か既習か、誤答の内容を残し、複数回の確認から優先順位を調整します。

出題範囲と合格基準を区別する

ブループリントは、各領域で何点取れば合格かを示す個人向けの配点計画ではありません。

公式の合格基準は「総得点の60%程度以上を基準とし、問題の難易度で補正する」という考え方です。例えば第9回(2026年3月実施)は、総得点230点に対し136点以上が合格基準でした。配点は一般問題1問1点、事例問題1問3点です。したがって、毎回の合格点が単純に固定されると考えないでください(第9回の結果分析)。

学習では、合格点ぎりぎりを予想して範囲を削るより、基礎の取りこぼしを減らすことを優先します。直前期には、対応表で未確認の項目を点検し、制度の更新は公式資料と照らします。資料を読むだけで終わらせず、問題を解き、根拠を説明するところまで結びつけましょう(過去問と事例問題の勉強法)。

資料の使い分け

資料・記録 分かること 使い方
出題基準 扱う内容とレベル(大・中・小項目) 教材の未対応箇所を点検
ブループリント 24の大項目ごとの出題割合 全体の比重を把握
自分の演習記録 誤答原因と理解度 補強する課題を決定
合格基準 合否判定の考え方 固定点や科目別目標と混同しない

時間配分を変える架空例

説明用の架空例

領域A:既習問題は解けるが、根拠を説明できない。

領域B:基本用語が未学習で、他分野にも関連している。

この場合、Aは説明練習、Bは基礎学習に時間を置く方法が考えられます。出題割合の数字をそのまま勉強時間の割合にする必要はありません。

学習計画に使う手順

  1. 対象回に対応する公式資料を開く。
  2. 教材の章を24の大項目に対応づける。
  3. 過去問の論点と誤答原因を記録する。
  4. 出題の比重と理解度から優先課題を選ぶ。
  5. 再演習して対応表と計画を更新する。

よくある質問

Q. ブループリントだけ読めば試験対策になりますか?

範囲と比重の確認には役立ちますが、知識の理解や事例判断の練習は別に必要です。また出題は出題基準の記載事項に限定されないため、教材と問題演習につなげてください。

Q. 出題割合が小さい分野は捨ててもよいですか?

割合だけで未学習のままにすることは勧められません。基礎知識の関連や、短時間で改善できる課題も含めて優先順位を考えましょう。

Q. 最新のブループリントはどこにありますか?

公認心理師試験研修センターの「出題基準(ブループリント)、合格基準」のページで確認できます。2026年10月時点では第10回試験に対応する令和9年版が掲載されています。

確認テスト

出題割合をそのまま勉強時間の割合にすればよいでしょうか?

答えと解説を開く

必ずしもそうではありません。理解度と改善に必要な時間、基礎の関連性も考えて調整します。

まとめ

出題基準で内容を、ブループリントで24の大項目の比重を確認しましょう。独自の科目分類と公式項目を区別し、自分の演習記録を加えると学習計画に活用できます。

出題割合・合格基準は2026年10月20日時点の公式資料に基づきます。架空例は説明用です。

執筆・編集:Meg心理師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)

Meg心理師国試予備校のほか、PMD医学部専門予備校、CES医師・歯科医師・薬剤師国試予備校、Meg看護師・獣医師国試予備校を運営。30年以上の指導経験をもとに、授業に加えて学習計画・進捗管理・モチベーション管理まで含めた個別支援を重視している。

最終更新日:2026年10月20日